リフォーム vs 建て替え 究極の選択【実録・家づくり物語 Vol.3】

2025.12.24

理想と現実のデッドヒートが始まった

住宅展示場で運命の担当者に出会い、「この会社で新築を建てよう!」と心が決まった私たち。これでようやく一息つける……と思ったのは大きな間違いでした。 実は、そこからが本当の試練の始まりだったのです。 「契約前にある程度詳細を詰めないと、後で予算が跳ね上がりますよ」というアドバイスを受け、始まった打ち合わせ。間取り、キッチン、お風呂、窓の性能、コンセントの位置……。決めなければならない膨大な項目を前に、私たちは大混乱の渦に飲み込まれていきました。

 

終わらない「間取り迷子」とオプションの誘惑

「自由に決めていいですよ」と言われることが、これほどまでに苦しいとは思いませんでした。

  1. 理想を詰め込むと、家がどんどん大きくなる 「広々としたリビング」「パントリー」「書斎」「ランドリールーム」……家族の要望をすべてパズルのように組み合わせると、あっという間に延床面積が増え、それに比例して見積もり金額が数百万円単位で積み上がっていきます。
  2. 標準仕様 vs オプションの攻防 ショールームへ行くと、標準仕様でも十分素敵なはずなのに、少しグレードの高い「人大浴槽」や「タッチレス水栓」が輝いて見えます。「一生に一度だし……」という魔法の言葉が、私たちの理性を麻痺させていきました。

坪単価という「幻」と戦う

候補を3社に絞り込んだものの、比較は困難を極めました。なぜなら、各社で「見積もりの出し方」が全く違うからです。

  1. 「概算」という言葉の怖さ ある会社は「今の段階ではこれくらい」と安めの概算を出してきますが、よく見ると照明器具もカーテンも、外構工事も含まれていません。一方で、別の会社は「後で増えるのは嫌でしょうから」と、解体費や地盤改良費、諸経費までフルセットで盛り込んでいます。
  2. 比較のための「共通のモノサシ」が必要だった 「A社のプランをB社が建てたら?」「C社の標準仕様をA社で入れたら?」 混乱した私たちは、自分たちだけで比較することの限界を感じ始めました。

 

勃発!「予算死守」の夫 vs 「理想追求」の妻

ハウスメーカーが決まり、具体的な間取りや設備の話になると、それまで同じ方向を向いていたはずの夫婦の間に、決定的な温度差が生まれました。

  • 「削れるところは削りたい」現実派の夫 毎月のローン返済額を頭に浮かべ、少しでも見積もりを抑えたい夫。標準仕様から外れるオプション提案が出るたびに、「本当にそれ必要?」「今のままで十分じゃない?」とブレーキをかけます。
  • 「一生に一度、後悔したくない」理想派の妻 毎日使うキッチン、お風呂、そしてSNSで憧れた造作の洗面台……。妻にとっては、ここでの妥協は一生の後悔に繋がります。「あとでリフォームするのは大変だよ」「ここは家族の幸せへの投資だよ」と、譲れないポイントが次々と増えていきました。

ショールームの帰り道、車内が重苦しい沈黙に包まれることもしばしば。家づくりは「家族の幸せのため」だったはずなのに、いつの間にか夫婦間の「予算戦争」へと発展していったのです。

子供の将来を考えた「間取り」の正解がわからない

さらに私たちを悩ませたのが、正解のない「間取り」の迷路でした。自分たちだけで考え抜かなければならないプレッシャーが、私たちを追い詰めます。

  • 「今」の使いやすさか、「未来」の可変性か 今はまだ小さい子供。広いワンルームにして後で仕切るのか、最初から個室を作るのか。あるいは、リビング学習を想定してスタディスペースを作るべきか。
  • 「数十年後の自分たち」を想像する難しさ 子供が独立した後にその部屋をどう使うのか。老後の夫婦の寝室は1階にするのか。考えれば考えるほど、今引いている一本の線が、将来の自分たちを縛ってしまうような気がして、夜な夜な図面を広げては溜息をつく日々が続きました。

 

大混乱の果てに見えてきた「妥協」ではない「納得」

相談できる第三者もいない中、夫婦で何度も話し合い、時には激しく意見をぶつけ合うことで、ようやく光が見えてきました。

  • 「優先順位」を可視化する お互いに「どうしても譲れない3つのポイント」を紙に書き出しました。夫の「構造への安心」と、妻の「家事が楽になる動線」。お互いの「譲れない理由」を深く理解することで、単なる足し算・引き算ではない、夫婦としての優先順位が整理されていきました。
  • メーカーの担当者を「壁打ち相手」にする 自分たちだけで煮詰まった時、担当者に「私たちの予算内で、この2人の要望を両立させるアイデアはないですか?」と率直にぶつけました。プロが提案してくれた「造作ではなく、既製品を工夫してオシャレに見せる方法」などは、予算と理想の間で揺れる私たちにとって、救いの手となりました。

 

大混乱の先に、ようやく見えた一筋の光

「間取りが決まらない」「見積もりが予算をオーバーしていく」「夫婦で意見が合わない」。 この大混乱を経験して分かったのは、家づくりは「家というハコ」を作ることではなく、自分たちの「価値観」をすり合わせる作業だということでした。

次回、Vol.4:ついに、納得の契約か?

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